書道教室の先生からのメッセージ

レ・マーニの書道教室は2月末をもちまして終了いたしました。

先生からのメッセージを、みなさまにご覧いただけるよう、こちらに公開いたします。

レ・マーニの子どもたちと一緒に書道を始めて10年が過ぎました。

最初は玉川学園4丁目の教室でしたが、子どもたちにどのようにしたら筆を持って書くことを楽しんでもらえるか試行錯誤で始めました。

 

お稽古の初めは筆を一緒にもって書きます。

筆を持つとぎゅっと力を入れてくる子、全く力を入れない子、それぞれです。

でもレ・マーニのたくさんの子どもたちと触れ合って、その筆を持つ力加減でその日の思いが微妙にわかるようになりました。

 

ずっと一緒に持って書いていたある日、私は自分の手をそっと離します。

今まで「手を離さないで」と合図して意思表示していたのに突然ひとりで書き始めました。

 

また机の下にある左手で半紙を押さえるように伝えるため、何度も繰り返して「左手ポン!」と言っていたら、ある日何も言わなくても半紙をポン!と叩き、私に「これでいいでしょ?」とにっこり合図してくれました。

 

何かを強いるのではなく、繰り返すことで無意識のうちに自然に成長につながることをこのときに学びました。


レ・マーニに行くと幸せにしてくれる言葉をたくさんもらえます。

「先生、今日はね 大好きな人のために心を込めてその人の名前を書きます」

「今日は教えてくれてありが とね」

「今日は上手く書けない。でも人生終わりじゃない」...。


子どもたちはいつもスタッフさんの腕の中に飛び込んでいきます。

きっとその腕の中はカンガルーの袋のような安心する空間なんでしょう。

私もその空間が大好きでした。

長い間、本当に有難うございました。

 


西﨑則江